はじめよう
このチュートリアルでは、評価ボード(MBKT-ESP32-DEV)を使って1基本的な使い方を説明します.
事前準備
ターミナルソフト
モジュールとシリアル通信するためのターミナルソフトをインストールしてください. WindowsであればTeraTermなどが有名です. Linuxであれば screen コマンド等が対応します.
シリアル通信ドライバ
(この手順はオプションです)
MBKT-ESP32-DEV評価ボードは、USBシリアル通信ドライバーを使用します. Windows10や最新のLinuxにはあらかじめインストールされていますので特別必要ありません.
もし, モジュールをPCに接続した時にドライバーが見つからない旨のエラーが表示される場合には, シリアル通信ドライバーをインストールする必要があります.
MBKT-ESP32-DEVにはリビジョンによってFTDI社もしくはSilicon Labs社のICどちらかが使用されています. 以下のリンクをクリックするか, 「CP210X Drivers」「FTDI Drivers」などのキーワードでインターネットを検索し, 各社のシリアル通信ドライバをインストールしてください.
- FTDI, https://www.ftdichip.com/FTDrivers.htm
- Silicon Labs, https://www.silabs.com/products/development-tools/software/usb-to-uart-bridge-vcp-drivers
接続と動作確認
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PCのUSBポートと評価ボードを接続します. ボード上の赤いLEDが点灯します.
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接続するとPCにシリアル通信ポートが作成されますので名前を確認してください. WindowsであればCOMから始まる名前が付きます(COM3など). デバイスマネージャから確認できます. Linuxであれば/dev/ttyUSB0などの名前が付きます.
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ターミナルソフトを起動して、通信速度を115,200bpsに設定し、シリアルポートに接続してください.
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モジュールのリセットボタンを押します. ターミナルに起動ログが表示され、最後に
OK:MBKT-ESP32/X.X
という行が表示されれば正常です. X.Xの部分にはファームウェアのバージョン番号が入ります. -
INFO
と入力してエンターキーを押してください. 大文字小文字は区別されます. 上記と同じOK:MBKT-ESP32/X.X
が返れば正常です.
以上で、ターミナルソフトからモジュールを制御する準備が整いました.
WiFi情報の設定
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テストで使用するWiFiアクセスポイントのSSIDとパスフレーズを用意してください.
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次のコマンドを入力してください:
SSID:(接続先のSSID)↵ OK PASS:(パスフレーズ)↵ OK
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CONN
コマンドを入力して接続します.OK
が返ればMicroBucketサーバに正常に接続されています。CONN↵ OK
レコードの書き込みと読み出し
マイクロバケットでは レコード と呼ばれる単位でデータを読み書きします. 1つのレコードは表における行に相当し、複数の列(カラム)から構成されます. ここでは、次のような簡単なレコードを書き込み・読み出ししてみます:
カラム0 | カラム1 | カラム2 |
---|---|---|
HOP | STEP | JUMP |
クラウドに書き込む
MBKT-ESP32はモジュール内部にレコードを一時的に格納するための カラムバッファ と呼ばれるメモリ領域を持ちます。 クラウドに書き込みたいデータはいったんカラムバッファに格納してから、一度に書き込みます。
カラムバッファに値を格納するには COL
コマンドを使います.
COL:0:HOP↵
OK
COL:1:STEP↵
OK
COL:2:JUMP↵
OK
次に、POST
コマンドでカラムバッファの内容をクラウドに書き込みます.
成功すると OK
と共に、レコードが作成された時刻を表すタイムスタンプが返ります.
POST↵
OK:1234567890
クラウドから読み出す
GET
コマンドでクラウドからレコードを読み出します. 先ほど得られたタイムスタンプを指定します.
GET:1234567890↵
OK
読み出されたデータはカラムバッファに格納されます. 確認してみましょう.
COL:0↵
OK:HOP
COL:1↵
OK:STEP
COL:2↵
OK:JUMP
Web管理画面を使う
クラウドに記録されたレコードはマイクロバケットのWeb管理画面からも確認できます.
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Web管理画面を使うには、まずマイクロバケットのアカウントを作成してください。 参考URL: https://micro-bucket.com/users/sign_up
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Web管理画面にログイン後、メニューの「追加登録」をクリックしてバケットの追加登録画面を表示してください.
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MBKT-ESP32-DEVを購入した際に付属しているバケット登録カードに記載されている内容を画面に入力します. バケット一覧のページに新しくバケットが追加されます.
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バケットをクリックすると、バケットに含まれるファイル一覧が表示されます. MBKT-ESP32では、ファイルを指定しない場合には"DEFAULT"というファイルに書き込まれます. "DEFAULT"ファイルをクリックすると、書き込まれたレコードが確認できます.
基本的な使い方は以上です。
この例ではPCをホストとして使用しましたが、 シリアル通信ができるホストであればマイコンやシングルボードコンピュータなど種類を問わず使用できます。
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モジュール単体で試される方は、TXD0(35番ピン),RXD0(34番ピン)にUSB-シリアル変換ICを接続することで同じ手順でお試しいただけます. ↩